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S.H.MONSTERARTS

DESTOROYAH

S.H.モンスターアーツ ゴジラシリーズ デストロイア
メーカー:バンダイ
定価:15120円
発売日:2017年3月

地球に酸素がほとんど存在しなかった時代に生息していた微生物。
それは深海の地層で眠っていたが、かつてゴジラを葬った化学兵器オキシジェン・デストロイヤーによって海中が無酸素状態になった影響で目覚め、さらに海底掘削工事で地層が掘り起こされて酸素に触れたことから

急激な進化と増殖を繰り返していく。

建築物を破壊し、人を襲うようになったこの生物の群れを撃退するため自衛隊は冷凍兵器で攻撃。
弱点である冷凍弾によって最初は劣勢だった生物だが、彼らは1箇所に集まって合体・巨大化してしまう。
攻撃力と装甲が大幅に増した生物には冷凍弾も決定打とならなくなり、自衛隊が蹴散らされていく様を

見た物理化学者の伊集院博士は生物をこう呼ぶのだった。

「全てのものを破壊してしまう、とんでもない破壊生物………デストロイア」

それは学者にしては若干頭悪そうな台詞だったという。




というわけで今回のレビューはゴジラVSデストロイアより、モンスターアーツのデストロイア完全体です。
VSシリーズ最後の敵として名高い怪獣デストロイア。こちらは後に発売されたSpecial color ver.で、

戦闘中の土汚れをイメージしたという体色に変更されています。

発売当初はそれほどでもなかったのですが私が欲しいと思った頃には中古でも定価の倍近くに高騰しており、

買うかどうかは結構悩みましたw


そんなデストロイアを見ていきましょう。


 

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まずは外箱。41.5cm×23cm×18.5cmのかなり大きいサイズです。

通常verとはパッケージデザインが異なり、

キャラ説明や監修などに関する記載もありません。

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全体をグルリと見ていきます。


体色やシルエットはまさに悪魔の化身。


歴代ゴジラ怪獣の中でも特に厨二な外見をしてますが、やはり最強にして最後の敵ということで個人的には大好きです。

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サイズはツノを含めた全高約21cm、翼長約36cm。


比較対象にマーベルレジェンドのサイクロプスを置いてみます。


数値を聞いたりサイクロプスとの比較を見たらあんまり大きくないのかなと

思われそうですが、全体的にガッシリしていたり奥行きもあることから

実物を手に取るとかなりボリュームを感じられるでしょう。

カラーリングはところどころ地肌の赤い部分が残っており(特に背中)

 

ただの色違いでなく体表が広い範囲に汚れてこのカラーリングに

なったんだという表現がわかります。

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頭部のアップ。


口が開閉し、口の周りの外顎のようなパーツもほんの僅かに可動します。


牙は口の中だけに収まらずに表面からも飛び出している歪な並び方。

造形が悪いとかではなく、デストロイアはこんな牙なんだということに

このフィギュアで気づき、劇中でも改めて確認しました。

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通常verとの違いで最も注目されるのがツノと目です。


通常verではクリアカラーだったツノは発光状態の色になり、

目は黒目オンリーだったものからこちらも発光したものに変わってます。


劇中では常に目が光っていて通常verには違和感しかなかったのですが、

一部のポスターや写真とかでは黒目のもあるので絶対間違いというわけでは

ないんですけどね。


左右で瞼の開き加減が微妙に違う目は個体差なのか右目の端に体表の塗装が

ちょっと入り込んで形が変わってしまってるようにも見えちゃいますが

これはそこまで気になりません。

目の色が変わったのは嬉しいですが、劇中のデストロイアはアップになると

目が複眼のようになってるのがわかるので欲を言うとそこまで再現して欲しかったです。

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首の可動範囲について見ていきます。


首の節の1つ1つにもジョイントが仕込まれているため横を向いたりは問題なく

さらに面白いのが首全体を上へグッと伸ばすことが可能。


これによって体勢を変えることなく天を見上げるような仕草も表現できます。

進化前である集合体はカニのような甲殻類のボディに

長い首がついた独特の体型をしていましたが

首伸ばしができることで前の特徴をちゃんと引き継ぎながら進化してると

わかりやすくていいですよね。

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大きく広がる翼。


劇中ではデストロイアは翼を縦向きにして畳む状態でいる場面もありますが

このフィギュアではその状態は再現できません。


畳むことはできませんが横に広げた状態から後ろに伸ばした状態に

動かすことはできます。

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飛膜は分割されていてある程度動きをつけることが可能。
ただデストロイアってデフォルト以上に翼を広げたりすることないですしこの飛膜を動かそうが動かすまいが変な分割ラインや隙間ができてしまうので正直この仕様はやめて欲しかったです。

また、飛膜同士を繋ぐ翼の芯みたいな部分には説明書には書いてませんが溝があり

ここに飛膜を差し込むことで翼を最も整った形状にします。


ですがこの溝に嵌め込むの、非常にシビア。
しかも飛膜部分が柔軟性に欠けるパーツなので頑張って嵌めようとしてたら破損する可能性があったりします

(実際飛膜パーツ破損品が出品されてる事例も少なくない)

ならば温めたらいいと思われますが、このパーツを温めるとなんと根本がもげるそうで……。
翼を整える際は無理のないように!

ちなみにこの翼の芯みたいな部分なんて名称なんだろうと思って『コウモリ 翼 構造』で調べたら

あれ指なんですってね。
背中からコウモリみたいな翼生えてる生物は現実にいないので結局名称不明です。


背中から指生えてる超人強度8600万パワーのキャラならいますけど。

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ゴジラの熱線で大出血した腹部。


その場面や設定に存在した幻の腹ビームの再現ギミックなどはありません。


腰も一応は可動しますが、しないに等しいぐらいのものです。

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短い腕ですが肩から爪までジョイントがあり、範囲は狭いながらもしっかり可動。

小さい翼は背中ではなく肩から生えてることが確認できます。

肩の付け根は可動するものの2種類の翼と一体化しているため重さに負け

上げてもすぐに落ちてしまいます。

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短く太い脚。

デストロイアが移動するときは基本的に超狭い歩幅でよちよち歩くか飛行するかですが

脚部は横に回せたりそれなりに前後に動かせたりと優秀。


ただポージングに活かす機会はほぼありませんw

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背中のトゲトゲした外殻の並びは尻尾まで続いています。


前述しましたが背中は他の部位に比べて地肌の赤い色が強く残ってます。

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ゴジラの首を挟んで引き摺り回したり、巻きつけてエナドレしつつ投げ飛ばしたりした尻尾。
付け根から先まで横に回旋させる可動は強めですが全体を曲げて動きをつけたりするのは控えめです。

劇中での力強さとは裏腹にまさに竜頭蛇尾。先端は結構小さめです。ここまで小さかったかな?

バーニングゴジラを持っていたら実際に首に挟んだりしてサイズ比を確かめられますが

生憎持っておりませんので……。

ハサミも一応可動しますがあまり開いたり閉じたりはできず、広げすぎると外れてしまいます。

 

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そして通常verと違うのは色だけでなく、こちらにはメーサー砲とメーサー戦車が

4台ずつ付属します。


既存の東宝特撮超兵器シリーズと同じものですが、持ってない人にはありがたいですね。
地味ですが砲台部分も可動します。

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「あれがデストロイアの成長しきった姿……」
「これほど巨大になるとは」

魂エフェクトの炎との相性がいいデストロイア。

炎上する発電所の炎が赤い波動を放ちながら膨れ上がり

周囲を破壊。


闇夜の下、爆炎の中から荘厳なBGMと共に悪魔のようなシルエットが……

とめちゃくちゃカッコいい完全体登場シーンは鳥肌ものです。


ゴジラの悪役怪獣ならゴジラと並べた方がいいかもしれませんが

個人的にこのシーンが大好きなので無理してバーニングゴジラは買わずに

この状態で単体で飾っています。

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翼の仕様は何故こんな風にしたのか、と言いたいですがそれ以外の造形や色に関しては

全く文句のない素晴らしい出来だと思います。


箇所は多く範囲は狭くといった可動も、劇中でほとんど手脚を動かすアクションをしなかった

デストロイアなら可動フィギュアとしてベストと言えます。

プレミアがついて新品だと60000円以上になってしまった今(2021年8月)の価格で買う価値が

あるかと言われたら微妙なところですが、このサイズに凝縮された怪獣の造形美は

実際に手に取って味わいたいところですね。

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