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DRIVE(2011)

■理性と狂気のはざま(狂気多め

そうさキミは気付いてしまった。安らぎよりも素晴らしいものに(緩やかに訪れる締め切り)

という訳で、2022年中~2023年上半期は色々ありまして…なんと2年ちかくの沈黙を経ての更新となりました。

そんな背景もあり、かつ今回はサイトのリニューアル企画、ウチの主宰の肝いりでもあるこのネタ。読み応え、見ごたえ十分な

内容としたく奮闘させていただきました!(決して酒ばかり呑んでいた訳ではない)

さて、今回はあの鬼才ニコラス・ワインディング・レフン監督の名を世間に轟かせた愛と暴力の傑作「ドライヴ」より

主人公ドライバー=ライアンゴズリングのフィギュアレビューとなります!お楽しみください!

■レフン監督とは、その作品とは

ゲームをやられる方には先ごろ続編の話もあった小島監督のデス・ストランディングでハートマンを演じられた方と言えば通りが

よいでしょうか?

非常に作家性の強い、良く言えば熱狂的なファンが付く、悪く言えば観る人を選ぶ作品を撮る監督だと思います。

オイラのレフン監督初遭遇は、麻薬の売人の群像クライムサスペンス「プッシャー」三部作でした。

北欧の至宝マッツ・ミケルセン主演の本作。それはもう切なく耽美な大作…とはならず。

マッツ演じる出所直後のダメ野郎トニーは向こうのチンピラ御用達のジャージ上下にスキンヘッド、後頭部には「リスペクト」の

刺青とどうにも不安ないでたち。

そういう期待は裏切らず、出所するなり出向いた売春宿では「立ちが悪い」とさびしげな表情でマッツのマッツに白い粉をパラパラ。仕方なく始めたヤクの売買は、ボンクラの相棒がサツのガサ入れと勘違いして買ったばかりのヤクを全部トイレに流してしまう。

父親に認められたい、一人前の男になり自立したい。その思いはことごとく空回りし、悲劇的な結末へと向かっていく…

と書くと救いのない陰鬱な作品に思えますが、要所要所にオフビートな笑いも効かせた佳作で、こういうのが好きな方ぜひ一度ご視聴頂ければと。トニーが姉の結婚式に出向いたところ、バカっぽいEDMの流れるパーティ会場の控室で、盛大に床にこぼれたヤクを

着飾った新婦ほか女性陣総出で這いつくばって吸いまくっている地獄絵図を呆然と見つめるシーンは最高だったなぁ…笑

すいません。恐らく今後もプッシャーのキャラクターが1/6フィギュア化されることなどないと思うので、この機会を

逃してなるものかと語りまくってしまいました笑

オンリーゴッドやネオンデーモンのような広く知られた名作は当然として、このプッシャーや「ヴァルハラ・ライジング」のような

クセのある作品も良ければぜひおススメさせていただきます。

特に「ヴァルハラ・ライジング」に関しては、北欧神話を下敷きとした冒険譚、主人公の復讐者。最強の奴隷剣闘士は隻眼の

マッツ・ミケルセン。壮大なロケーションと実力派の役者。……なぜこれで面白くならないのか笑

確実に売れるであろう作品から丁寧に繊細に売れ線要素を取り外したような謎の熱量はある意味レフン監督の真骨頂なのか…

これほどさように「刺さる人には強く深く刺さる」作品を撮り続けるレフン監督。

皆様も思い切ってレフンワールドに足を踏み入れてみては…

■日常と非日常の連続・非連続(作品あらすじ)

さて、長い長い前置きを経て、ようやくレビュー作品の内容に触れる運びとなりました。マァ、このくらいの脱線はアフリカでは

よくある事ですよ!ジャンボ!

本作「ドライブ」の主人公は、昼は役者のスタントダブルで危険なシーンを演じるスタントドライバーをする傍ら、ふらりと単身身を寄せた自動車整備工で働く男キッド(ライアン・ゴズリング)。しかしその夜の顔は、高額の報酬と引き換えにどんな厳しい捜査網も

抜群のドライビングテクニックでくぐり抜ける凄腕の「逃がし屋」だった。

そんな生活を続けるなかふとしたきっかけで知り合う同じアパートに住む、収監された夫を待つ美しい女とその息子。

彼女やその息子との穏やかな日常、ほのかな恋。自分を見込んで気遣ってくれる整備工場のオーナーのシャノン。

そこに迫る裏の顔役ローズとその手下ニーノの暴力。

容赦なく襲い来る暴力の連鎖に立ち向かうのは、相手以上の凶暴性を疾走させるドライバー=キッド。

疾走を続ける愛と暴力の行く末は…

■凡百の「ジャンル映画」に収まらない魅力

主人公の立ち位置の特殊性を含め、スマートなカーアクション、美男美女の恋愛、自分や仲間に仇なす相手への復讐譚と

ベタなジャンル映画に収められそうな素材は満載なこの映画。しかしてそうならなかったのはひとえに、レフン監督の

撮影スキルの高さ、そして楽曲自体と使い方ともに非凡な音楽があったからこそと思います。

疾走感のあるチェイスシーンから一転してゆったりと尺を取った美しい川辺での水遊び、全編通して印象的な各シチュエーションでの夜景と構図やカットと音楽のセレクトに隙がありません。

そしてそこに主人公キッドの「緩急の極めて激しいジェットコースターのようなキャラクター造形」がこの作品の特殊性を

際立たせていると思います。

まるでキタノ映画のような日常と暴力の連続性。今まさに愛しいものへ向けていた優しい瞳が、そのまま下に転がる

自分の踏み砕いた無残な死体へと視線を落とす。

冷徹なビジネスとしてではなく、愛する者のために引き受けた「逃がし」で起きた大きなアクシデント。

目の前で起こっている悲劇と、そんな阿鼻叫喚のさなか状況の立て直しのため急速に冷静さを取り戻していくキッドの目。

両者の境界は作中極めて曖昧で、キッドのキャラクター造形からどのシーンも「どちら側」にも転がりかねない

一定の緊張感を持ったまま常に進むため、ダレるシーンはほぼ皆無といっても良いのでは。

のちにレビューでも出てきますが、冒頭現われた「ある小道具」がその緊張感が頂点に達した時最高のシチュエーションで

登場した時のあの昂揚感ときたら!

手放しでお勧めできる傑作なのは間違いないかと!

■ようやくレビュー内容に突入

 

導入の段階でいささか力が入りすぎてしまいました笑

まぁそれも愛ゆえに!ってことでご容赦頂ければ…

まずは基本となるドライバー=キッドから。

素体はDAMTOYSの高身長を使用。DAMとソルジャーストーリーのルーズ素体は高品質かつ比較的入手しやすい(2023年現在)ので、カスタムにはとても重宝します。ホットトイズの素体は再販かからないまま高騰していってしまったので、こちらを使う機会が現在は多いですね。

普通に販売されているものではWorldbox社かDiD社の素体をお勧めさせていただきます。

保持力も高く、ミリタリーメーカーらしくある程度の重ね着も想定されているので非常に取り回しも良いですね。

アウトフィットはREDMANtoysを中心にバラバラと。時計はDiDのルーズから作中に一番形の近いものをチョイスしました。

そして入手の過程で手に入ったBBK版ドライバーヘッドもブログ限定公開で笑

一応ライアン・ゴズリングの特徴を捉えてはいるんですが…この人こんなに呑気な顔してたっけかなぁ?もちろん最初からこのヘッドを使うつもりはありませんでしたが、一応の入手供養ということで。

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■やはり塗らねば!

 

いう訳で今回オイラが使用したのはK-hobbyのゴズリング風ヘッドです。市販で安定入手できる首なしヘッドとしては

塗装造形ともに良い感じかなと。勿論リペイントする前提として、ですが。

やや濃すぎる髪色、一昔前にヘッドによくある写輪眼のアイペイント、モールドはあるが質感の弱い肌感あたりを

リペイントしていきました。

ハンドパーツは我らがマーベラス主宰の作成したものを提供していただき塗装しました。肌部分が肌色の成型色で抜いてある

こだわりの造形なので、少し肌に赤みを足してグローブの細部塗装を詰めるだけでオッケーでした。

ほか細部もおいおい詰めていこうと思っております。

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​■今回の裏メイン!

 

という訳で!今回もう一つ、マーベラス主宰のお力添えで入手できたアイテムがこちら。

本作を見た人全員に忘れられないインパクトを残したあのスタントマスクで御座います。冒頭のカースタント後に車外に出てきたゴズリングが前触れもなくコレを被っていて度胆抜かれた方も多いのでは笑

冒頭とクライマックスの勘どころで非常に効果的な使われ方をしたのでこれは外せないなと。

普段は並べてディスプレイしていますが、もちろん被らせることも可能です。

あの怖いものなんて無さそうなロン・パールマン=ニーノがビビり散らかしていたのが作中印象的でしたね!

登場の尺自体は割と短かったので、ここでたっぷりご堪能いただければ笑

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■実はもうひとネタあったりするのだ

 

今回、実はここまでで記事を終える予定だったのですが、ずいぶん更新が空いてしまったので特盛りにしちゃおうかなと!

K-hobby製ヘッドのリペイントが一段落したあたりで某オークションでご縁があり、スカルプター、ペインターともに一級品のとあるアーティストヘッドを手に入れることが出来ました。

スカルプター、ペインターともその道では知らぬ人のいないプロ中のプロ。さすがの素晴らしい出来で、惚れ惚れするやら悔しいやら笑

こんな素晴らしい塗装が出来るようになりたいなぁオイラも!

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■さらにさらに!

 

ドライブのレビューからは少しそれますが、2022年から後半から2023年前半の空白期間は1/6フィギュアのヘッドを全塗装するスキルを高めるのに捧げ、ひたすらアタマを塗りまくっておりました。

その中の一つにゴズリングのヘッドがありまして。ブレードランナー2049のKだとは思いますが、一応関連付けで紹介させていただきます。

のちのち主宰と相談して、ヘッドペイントの紹介に特化したコーナーも立ち上げられればと思いますが、まずはインプレッションということで!

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■あとがきにかえて

 

無駄なこだわりと実生活の繁忙、そして少しのズボラが化学反応を起こしとんでもない期間が空いてしまいまして、いやはや面目次第もございません。

今後は手をかけたもの以外にも、購入品のイントロデュース的な軽めの記事も予定しておりますので、気長にお付き合いいただければと!

では今回もありがとうございました!!

あとはドライバー=キッドのフィギュア画像、ゆるりとご覧ください!

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記事製作by​ BARAÖZAK

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