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THE TEXAS CHAINSAW MASSACRE

■古典にして到達点!
夏は終わりきってない!まだ間に合う!(全然間に合ってない)急遽筆取るBarazöak!

という訳で、我らがマーベラス主宰の手元にドレッシーなレザーフェイスが

届いたのを受けて、オイラも珍しく購入したスタチューを紹介させて頂こうと。

夏だ納涼!ホラー祭り!!


で、作品の構成としてはアップするのが前後した形となりますが

主宰がレビューしているのが中盤~後半のお召し物、オイラのレビューするのが

前半のお召し物です。

さて、ホラー映画の始祖にしてマスターピース、1974年「悪魔のいけにえ」より

レザーフェイスで御座います!!

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■ここから始まるスラッシャー映画


軽く前章でも触れましたが、監督のトビー・フーバー御大の名を一躍

「そういう人たち」の間で轟かせた不世出の傑作が

「悪魔のいけにえ(原題: The Texas Chainsaw Massacre)」です。

 

…で、致し方ない事ですがAmazonのレビューなどを見ると、絶賛組と酷評組で真っ二つに割れてましたね。

これは、この作品が世に出てきた経緯と背景に思い至るかどうかで

変わってくると思います。


直接描写のゴアシーンが無い、基本追っかけっこの単調な展開、やたらと

ギャアギャアわめくヒロイン、ズタッと切られるエンディング。


ここら辺がだいたい批判材料として挙がってきますね。まぁコレには

オイラもグゥの音も出ません。

 

おっしゃる通りですと。

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しかしこの作品は、おそらく「スラッシャー映画」というジャンルの立ち上げに

なった作品と言えます。これ以前はいわゆる「ユニバーサル系」のモンスターが

登場する白黒の「怪奇映画」が主流であり、それこそ古典作品に分類される

作品群です。

 

ドラキュラ、狼男、フランケン。怪物くんの後ろにいた面々ですね笑

「最初にやった」ってもうそれだけで評価される部分はあっていいかと

思うんですヨ。


もちろんそれだけでは無く、現在見ても色あせない魅力だってたっぷり

詰まった映画でもあります。

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前年に公開された映画のエクソシストも同じくシリーズの一作目。

時は1970年代。戦争映画以外に「人が人を殺すシーンが克明に描写されていた

映画」などほぼ無かったのではないでしょうか。


目いっぱいハッタリを効かせたホラーヒーローの登場、いわゆる

「死の追いかけっこ」、絶叫ヒロインetc...

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これらの「こすり倒されたホラーシチュエーション」は、全てこの作品が

始まりなんです。

 

その後のホラー映画が数多く模倣し、何十年と繰り返され皆さんは

見飽きたシチュエーションを、当時の観客は生まれて初めて体験したのです。


確実に近代のホラー映画の礎となる作品だと思います。


あと、オッサンの懐古的な物言いで申し訳ありませんが、「初物補正」って

やはりデカいよなぁと。

少し近しいところですと(それでも20年近く経ってますが)

マトリックスで描かれた未来世界の描写やバレットタイムなどの

見せ方はその後数多く模倣されましたよね?

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■もうちょっと語らせて!
悪魔のいけにえは、83分という短尺の映画のほぼ半分が「不穏な気配の組み立て」に

使われています。印象的なナレーションから始まる異様な墓荒らし事件の発生とその報道。

 

それを受けて故郷の墓の安否確認のために、おんぼろなフォードのバンに乗り合い、

一路テキサスの片田舎へ向かう面々。仲良し五人組の楽しいロードムービー…とはならず、

 

身体が不自由、かつ神経質で皮肉屋なフランクリンの言行、途中で乗せたヒッチハイカーの

ナイフによる自傷行為や勝手にポラロイドで写真を撮り金を要求、買ってもらえないと

分かるや否やポケットから火薬(マグネシウム?)を取出し社内で写真を燃やし始める!


叩き出されたヒッチハイカーはバンの横っ腹に先の自傷行為でついた傷の血を

擦り付けて派手に悪態をつく。

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40度越え、テキサスのうだるような熱気の中でそれぞれが

好き勝手な振る舞い。ギスギスし、イライラが頂点に達する中

フランクリンの生家についた一行だが、バンのガソリンが

底をついてしまう!


イチャイチャ目的で他ほかのメンバーから別れて川遊びに向かった

カークとパムのカップルは、ディーゼル発電をしている民家を

近くに見つけ、ガソリンを分けてもらうために訪ねて行ったのだが…

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■千両役者レザーフェイス登場!
不用意に館の中に入って来たカークを迎えたのは真っ赤な壁に動物の頭骨がびっしりと

飾られた異様な部屋。そして現われた異形の怪物レザーフェイス!!!


……という訳で、やっと!やっとフィギュアを絡めて話が進められる!


長々とお付き合いいただいた皆様、本当にありがとうございました笑

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さぁて、今回の主役!コトブキヤArtfx+〈レザーフェイス〉でございます!
 

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サイドには劇中をフィギュアで再現したスチール風の写真があしらわれそこかしこにレザーフェイスが大暴れした痕跡の箱の切欠き加工も施され非常に凝ったパッケージで

 

これだけでもう胸熱だなぁ…

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さぁ登場!びっくりするほどレザーフェイス!!


劇中の雰囲気そのまんまですねコレは!頭身のバランスから体格、

塗装造形全てにおいて文句のつけようが無いですね!


細かいところも見ていきましょうか!

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■狂気のこだわりコトブキヤ
まず手にして一番驚くのは、紙のように薄い、かつディテールがキンキンに立った

人革マスクだと思います。通常、量産フィギュアに用いられるPVC(ポリ塩化ビニール)では

あの薄さは再現できないということで、機械注入が出来ない軟質レジンを手注入で

増産したそうです。

 

まずファースト狂気。


そしてそのマスクに通っている紐は、本物の紐を手作業で通しているという、息もつかせぬ

セカンド狂気。

さらにマスクを印象付けるプリティなまつ毛は植毛と、頭だけとってももう狂気のこだわりの

集合体です。洗ってないうえに埃をかぶったキトキト頭髪の塗装表現や、テキサスの強い日差しに

やられていい具合に赤らんだ皮膚感によく合ったPVCの色合いもステキです。

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手首のベルをあしらったシルバーブレスもステキ。

 

豆魚雷×コトブキヤでアップされているYoutubeでの当商品紹介動画でも

触れられていましたが、近年発表された40周年記念リマスター版が出るまでは

骨のブレスレットと解釈されていたフィギュアも結構あったそうです。

 

そもそもこの商品の発売自体が、このバージョンの発表により細部のディテールが

ハッキリした事に伴い、フィギュアも「決定版」をリリースしようという流れで

進んだそうなので、ココは技術の進歩様々と言ったトコロですねぇ!!

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レザーフェイスちゃん不衛生な環境ゆえ皮膚病設定もあるそうで、

腕の赤まだらな塗装、腕毛や指毛の密集感、爪に至っては根元の

垢だまりや伸びた爪まで塗装で表現されています。

 

すげ~!!

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頼りがいのあるでっかい背中。


何日洗ってないのかもわからない、汗でべったり張り付いた黄色とも

薄桃色ともつかない不潔色のシャツも、完璧な再現度です。

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迫力のケツからひざ裏、足首周りに靴と、丁寧なウェザリングが施されております。

 

超イカしたカウボーイブーツにも丁寧なエイジングがモールド。


砂っぽいざらついた汚しと細かい造形の尻ポケットボタンがあるおかげで、

比較的ノペッとした面になりがちなケツ回りも情報量多くて嬉しくなります。


オッサンのケツで嬉しくなります!!!!

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レザーフェイスが彼たる所以のブッチャーエプロンとチェーンソーを見てみましょう。


エプロンの厚手の質感にガッツリ付着したフランクリンのフレッシュなヤツ。


低価格帯スタチューにありがちな「筆にドポッと赤いの付けて!プーッと吹き付けて!

ハイ!血しぶき!!」みたいな雑工程にはならず「切断対象から高速でこそげ取った血しぶきが

回転とともに降りかかり、モタッと垂れ落ちた感じ」がもの凄くリアルに再現されてます。

抜かりないなぁ!

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そしてある意味主役のチェーンソー。


造形はもちろん正確かつ繊細。錆びや塗装ハゲのウェザリングも丁寧に施され、

排気ダクト開口部の細かさがスケール感を感じさせてくれてたまりませんね!


チェーンソーのメーカー名が入っている部分は、ただ何も入っていない空白ではなく

「ロゴを隠すために何か似た感じの黒テープ貼って隠しました」的に造形してありました。

 

とことん抜かりなし!

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ババちゃんの恵体(実際メチャクチャ重い)を支えるためか、スタンドはこれまた

しっかりした重さのメタルプレートでした。

足裏の磁石でかなりガッチリ固定してくれるので店頭被害はまずなさそうですね!


片方の面には作品ロゴ、もう片方の面は例のオープニングテロップとバックに

レザーフェイスのご尊顔と、その日の気分でパタパタひっくり返して使っちゃいそう。

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■あれこれやりたくなっちゃうぜ!


では詳細の説明はこれくらいで。


後はバシャバシャ撮らせていただきました!お楽しみください~

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そしてこの子は、腕の角度変えで、チェーンソーのスターターをぐいっと引っ張り

「やったるで!」の状態にも出来る半可動スタチューなのですが、

 

そちらは次の更新機会にでも…

 


SeeYou!!

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